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テクニカルで変態な音楽が大好きな大学生がCDを紹介するブログ、
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nogravityalb1.jpg














ANGRAのギタリスト、Kiko Loureiroのソロデビュー作No Gravityです。ヤングギター系とでも言いましょうか、現代のギターキッズ(言い回しが古い)にとても人気があるギタリストですね。
そんな、彼のアルバムとくればやはり期待しないわけにはってことで紹介させていただきます。
だいぶ、発売から年月経ってますが....

1,Enfermo
キコ的、というかまんまANGRAの音楽性を反映した曲ですね。
ヘヴィーメタルらしい重さ、そしてANGRAの特徴でもある、プログレッシブさ
を持ち合わせており、キコ、アングラファンであれば非常に馴染みやすい
曲に仕上がってるかと思います。

2,Endangered Species
80年代スタイルが集約されたストレートな曲です。
彼自身もこの頃に聴いていたギタリストとして、ヴィニー・ムーア
グレッグ・ハウポール・ギルバートなどを挙げていますが、
確かにそういったスタイルを巧くキコは消化しているように思えます。
曲の展開の仕方に関しては、Vinnie Moore。フレーズの組み立て方
なんかはPaul Gilbertの影響が伺えます。

3,Escaping
Joe SatrianiSummer Songを彷彿とさせるような軽快なバッキングに
これまた同曲を思わせるソロになっています。
ただ、アメリカンのザックリした感じではなく、ジャズ・フュージョン的
なアプローチのため新鮮な印象を抱きます。
一見、王道でありながらもなかなか玄人好みの展開など流石です。

4,No Gravity
アルバムタイトルのこのバラード曲、本人曰くサンタナの影響大だとか。
たしかに聴いてみると、ラテンのリズム等にその影響を感じ取れますね。
そこに爽やかでメロディアスなフレーズの数々、キコらしさがよく出てる
かと思います。

5,Pau-De-Arara
イントロは、ブラジルの伝統的楽器であるヴィオラ(クラシックのものとは
別だそうです)という12弦のアコースティックギターによるものです。
独特なリズムに、母国ブラジル音楽の影響を色濃く感じるフレーズの数々、
ブラジル音楽とヘヴィメタルの要素が上手く噛み合った大変興味深い曲に
仕上がっています。

6,La Force De L'Âme

序盤のスネアをブラシで叩いたり(キコ本人によるもの)、ピアノ、
クリーントーンでのギター等、ジャズ的なスタイルが目立ちます。
ですが、途中からヘヴィでエモーショナル&ドラマティックな
展開になります。
キコの解説によるとスローなサンバにするつもりが、ドラマーの
Mike Terranaがサンバというスタイルにハマらなかったので
このような展開になったそうです。
そんなこともあるのですね。
その時点でボツにしなかったのが結果的に良い曲に仕上がってますね。

7,Tapping Into My Dark Tranquility
タイトル通り、タッピングによる曲です。
ここでは、パーカッション導入により、若干ワールドミュージック
路線でもあります。この曲のタッピング、いわゆる右手だけで行う
ようなタイプものではなく、両手で、伴奏とメロディを弾くという
ものです。ここ最近、こういったスタイルで挑戦してくるギタリストが
増えてきましたね。
ちなみに、私は膝の上にギターを寝かせてタッピングするのが好き
だったりします。

8,Moment Of Truth
とてもハードロックな仕上がり。まさにギターアルバムと呼ぶに相応しい
とにかくギターがフューチャーされている曲調です。
ブラジル音楽的な雰囲気を持ってますが、北欧系に通じるメロディアスさ
なんかは、Torben Enevoldsenあたりを好きな方なんかは気に入るのでは
ないでしょうか?

9,Beautiful Language
これぞ、彼の原点というべきブラジル音楽の魅力が十分に詰まった
アコースティックスタイルでのブラジリアンジャズです。
彼のファンであれば、こういったスタイルも得意というか、『も』と
うよりは、これこそがキコの音楽であるはずなのですが。
さらに、ブラジリアンジャズでの彼を知りたい方はセカンドアルバムの
購入をお勧めします。

10,In a Gentle Way
非常に歌心溢れた、キャッチーな曲です。
それもそのはず、彼なりのビートルズへのオマージュ的な要素が
散りばめられてるそうで、ポップな仕上がりになってるとのことです。
弾き方の面でも、細かいところまで拘ったそうで、とても丁寧な
仕上がりになってると思います。

11,Dilemma
ANGRA的と言える、高速チューンです。
非常にドラマティックな展開もあります。
あまりの早さに、キコ自身も手を焼いたそうで。
ちなみに、高低差のあるイントロフレーズですが、これはローポジション
からハイポジションまで一気にスライドするこでこういったフレーズに
なります。
ヴィジュアル面でも非常に楽しめる曲ですね。

12,Feliz Desilusão
 懐かしい感じのするバラード曲。フュージョン的な曲調に仕上がってますね。
一音一音を丁寧に弾いてるという印象で、単なるテクニックだけの
ギターヒーローとは一味違う巧さというのを感じ取れるかと思います。

13,Choro de Criança
クラシックとスパニッシュ的なスタイルを合わせたスタイルの小曲です。
やはり、ブラジル育ちなだけにアコースティックの巧さが光りますね。


このアルバムを出す時点で、すでにギタリストしては完成の域にあったので
非の打ち所のないアルバムの出来は納得でしょう。
様々なスタイルに柔軟に対応できる彼は、現代ギタリストの中でも
評価が高いはずです。
そんな彼のデビューアルバム、是非お聴きあれ!


バッキングトラックとかも置いてあったりするキコ様のオフィシャルHP

デザインが簡素なマイスペース
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Excellent♪
新装オープンおめでとうございます♪

この作品が輸入盤屋に到着したその日、
店内で流し始めたのを聴いてフリーズしてしまいました(笑)
久し振りにギターインスト物で逆噴射!
させられた一枚でした。
ハイテク系はどうしてもマスターベーションで終わってしまう悲しい作品が多かったので意外な収穫でした。
真にグレートな一枚ですね♪
アングラは聴かないのですが。。。

他に単なるテクニック大会ではなく、
素晴らしい樂曲が詰まったインスト物
ってご存知有りませんか?

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=467420121&owner_id=5424479
じゅんWETTON 2007/09/11(Tue)20:02:20 編集
ありがとうございます。
泣く泣くの新装オープンになりましたが(笑)

たしかに、テクだけに走りすぎて勿体ないな〜と
思うアーティストはたくさんいますね。
どの程度のバランスで良しとするかは
、難しいところですが。

個人的にテクと楽曲が高いレベルにあるなと最近感じてるのは、Joop Wolters,Guthrie Govan,J.A.M.,Karcius,
Cosmosquadって感じでしょうか。
特にKarciusは、若いのに幅広い音楽性を持った
良いバンドだなと思いました。
Mr.Pooh 2007/09/12(Wed)00:31:32 編集
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